すっかり秋も深まってきましたが、いかがお過ごしでしょうか。
この秋は立て続けに台風がやってきて大変でしたが、
その合い間を縫って、唐津の作家さんを訪ねる旅へ出かけました。
その昔、豊臣秀吉が朝鮮出兵の際に
連れ帰った陶工たちの手によって始められたと言われる唐津焼。
現在も唐津にはたくさんの窯元があり、
いろいろな魅力を持つ唐津焼が日々生まれています。
今回は矢野直人さんの工房に訪れ、
「ギャラリー&カフェ 帝」に出展されている作品について
お話をお聞きしてきました。
絵唐津、朝鮮唐津、粉引唐津など、さまざまな種類がある中で、
矢野さんがとくに興味を持ち、研究されているのが「黒唐津」。
深みのある黒色、独特なマットな質感が美しい、存在感のある器です。
矢野さんの工房には、今からまさに窯の中に入り、
漆黒に焼き締められようとしている器がずらり。
李朝の洗練されたシンプルな美しさに、現代的なシャープなテイストを加え、
矢野さんが大切にしている、焼き物への思い。
一点一点を美しく仕上げるための、こだわりの技法。
工房では、なんと器づくりの体験もさせていただいたんです。
ひんやりしたやわらかな土は、なんとも言えない、心地よい感触。
器づくりを実際に体験してみることで、
作家さんが細かな部分にまでどのような工夫をされているか、
というかどれだけ難しいかを感じた、
貴重なひと時でした。
「ギャラリー&カフェ 帝(MIKADO)」では、
11月11日(火)まで開催される個展の後も、
引き続き矢野さんの作品を展示しています。
黒唐津とひと口に言っても、
色合いや深みなどが一点一点異なっていて、とてもおもしろいんです。
豊かな表情を見せてくれる作品に、どうぞ会いに来てくださいね。
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